config root man

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FreeBSD hs32.drive.ne.jp 9.1-RELEASE FreeBSD 9.1-RELEASE #1: Wed Jan 14 12:18:08 JST 2015 root@hs32.drive.ne.jp:/sys/amd64/compile/hs32 amd64
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irb -- interactive ruby
				$Release Version: 0.9.5 $
			   	$Revision: 11708 $
			   	$Date: 2007-02-13 08:01:19 +0900 (Tue, 13 Feb 2007) $
			   	by Keiju ISHITSUKA(keiju@ruby-lang.org)
=begin
= irbとは?

irbはinteractive rubyの略です. rubyの式を標準入力から簡単に入力/実行する
ためのツールです.

= 起動

  % irb

で行ないます. 

= 使い方

irbの使い方は, Rubyさえ知っていればいたって簡単です. 基本的には irb と
いうコマンドを実行するだけです. irbを実行すると, 以下のようなプロンプ
トが表れてきます. 後は, rubyの式を入れて下さい. 式が完結した時点で実行
されます.

  dim% irb
  irb(main):001:0> 1+2
  3
  irb(main):002:0> class Foo
  irb(main):003:1>  def foo
  irb(main):004:2>    print 1
  irb(main):005:2>  end
  irb(main):006:1> end
  nil
  irb(main):007:0> 

また, irbはReadlineモジュールにも対応しています. Readlineモジュールが
インストールされている時には, それを使うのが標準の動作になります.

= コマンドオプション

  irb.rb [options] file_name opts
  options:
  -f		    ~/.irbrc を読み込まない.
  -m		    bcモード(分数, 行列の計算ができる)
  -d                $DEBUG をtrueにする(ruby -d と同じ)
  -Kc		    ruby -Kcと同じ
  -r load-module    ruby -r と同じ.
  --verbose	    これから実行する行を表示する(デフォルト)
  --noverbose	    これから実行する行を表示しない
  --echo	    実行結果を表示する(デフォルト)
  --noecho	    実行結果を表示しない
  --inspect	    結果出力にinspectを用いる(bcモード以外はデフォルト). 
  --noinspect	    結果出力にinspectを用いない.
  --readline	    readlineライブラリを利用する.
  --noreadline	    readlineライブラリを利用しない. デフォルトの動作は,
		    inf-ruby-mode以外でreadlineライブラリを利用しよう
		    とする. 
  --prompt prompt-mode
  --prompt-mode prompt-mode
		    プロンプトモードを切替えます. 現在定義されているプ
		    ロンプトモードは, default, simple, xmp, inf-rubyが
		    用意されています. デフォルトはdefaultプロンプトモー
		    ドになっています.
			    
  --inf-ruby-mode   emacsのinf-ruby-mode用のプロンプト表示を行なう. 特
		    に指定がない限り, readlineライブラリは使わなくなる.
  --simple-prompt
		    非常にシンプルなプロンプトを用いるモードです.
  --noprompt	    プロンプト表示を行なわない.
  --tracer	    コマンド実行時にトレースを行なう.
  --back-trace-limit n
		    バックトレース表示をバックトレースの頭から n, 後ろ
		    からnだけ行なう. デフォルトは16 
  --irb_debug n	    irbのデバッグデバッグレベルをnに設定する(利用しな
		    い方が無難でしょう).
  -v, --version	    irbのバージョンを表示する

= コンフィギュレーション

irb起動時に``~/.irbrc''を読み込みます. もし存在しない場合は,
``.irbrc'', ``irb.rc'', ``_irbrc'', ``$irbrc''の順にloadを試みます.

オプションを設定する代わりに, 以下のコマンドでもデフォルトの動作を設定
できます.

  IRB.conf[:IRB_NAME]="irb"
  IRB.conf[:MATH_MODE]=false
  IRB.conf[:USE_TRACER]=false
  IRB.conf[:USE_LOADER]=false
  IRB.conf[:IGNORE_SIGINT]=true
  IRB.conf[:IGNORE_EOF]=false
  IRB.conf[:INSPECT_MODE]=nil
  IRB.conf[:IRB_RC] = nil
  IRB.conf[:BACK_TRACE_LIMIT]=16
  IRB.conf[:USE_LOADER] = false
  IRB.conf[:USE_READLINE] = nil
  IRB.conf[:USE_TRACER] = false
  IRB.conf[:IGNORE_SIGINT] = true
  IRB.conf[:IGNORE_EOF] = false
  IRB.conf[:PROMPT_MODE] = :DEFALUT
  IRB.conf[:PROMPT] = {...}
  IRB.conf[:DEBUG_LEVEL]=0
  IRB.conf[:VERBOSE]=true

== プロンプトの設定

プロンプトをカスタマイズしたい時には, 

   IRB.conf[:PROMPT]

を用います. 例えば, .irbrcの中で下のような式を記述します:

   IRB.conf[:PROMPT][:MY_PROMPT] = { # プロンプトモードの名前
     :PROMPT_I => nil,		  # 通常のプロンプト
     :PROMPT_N => nil,		  # 継続行のプロンプト
     :PROMPT_S => nil,		  # 文字列などの継続行のプロンプト
     :PROMPT_C => nil,		  # 式が継続している時のプロンプト
     :RETURN => "    ==>%s\n"	  # リターン時のプロンプト
   }

プロンプトモードを指定したい時には,

  irb --prompt my-prompt

でそのプロンプトモードで起動されます. または, .irbrcに下式を記述しても
OKです.

  IRB.conf[:PROMPT_MODE] = :MY_PROMPT

PROMPT_I, PROMPT_N, PROMPT_S, PROMPT_Cは, フォーマットを指定します.

  %N	起動しているコマンド名が出力される.
  %m	mainオブジェクト(self)がto_sで出力される.
  %M	mainオブジェクト(self)がinspectされて出力される.
  %l	文字列中のタイプを表す(", ', /, ], `]'は%wの中の時)
  %NNi	インデントのレベルを表す. NNは数字が入りprintfの%NNdと同じ. 省
	略可能
  %NNn	行番号を表します.
  %%    %

例えば, デフォルトのプロンプトモードは:

  IRB.conf[:PROMPT_MODE][:DEFAULT] = {
      :PROMPT_I => "%N(%m):%03n:%i> ",
      :PROMPT_N => "%N(%m):%03n:%i> ",
      :PROMPT_S => "%N(%m):%03n:%i%l ",
      :PROMPT_C => "%N(%m):%03n:%i* ",
      :RETURN => "%s\n"
  } 

となっています.

RETURNは, 現在のところprintf形式です. 将来仕様が変わるかも知れません.

== サブirbの設定

コマンドラインオプションおよびIRB.confは(サブ)irb起動時のデフォルトの
設定を決めるもので, `5. コマンド'にあるconfで個別の(サブ)irbの設定がで
きるようになっています.

IRB.conf[:IRB_RC]にprocが設定されていると, サブirbを起動する時にその
procをirbのコンテキストを引数として呼び出します. これによって個別のサ
ブirbごとに設定を変えることができるようになります.


= コマンド

irb拡張コマンドは, 簡単な名前と頭に`irb_'をつけた名前と両方定義されて
います. これは, 簡単な名前がoverrideされた時のためです.

--- exit, quit, irb_exit	
    終了する. 
    サブirbの場合, そのサブirbを終了する.

--- conf, irb_context
    irbの現在の設定を表示する. 設定の変更は, confにメッセージを送るこ
    とによって行なえる. 

--- conf.eval_history = N
    実行結果のヒストリ機能の設定.
    nnは整数かnilで nn>0 であればその数だけヒストリにためる。nn==0の時は
    無制限に記憶する、nilだとヒストリ機能はやめる(デフォルト). 

--- Conf.back_trace_limit
    バックトレース表示をバックトレースの頭からn, 後ろからnだけ行なう.
    デフォルトは16
    
--- conf.debug_level = N
    irb用のデバッグレベルの設定

--- conf.ignore_eof = true/false
    ^Dが入力された時の動作を設定する. trueの時は^Dを無視する, falseの
    時はirbを終了する. 

--- conf.ignore_sigint= true/false
    ^Cが入力された時の動作を設定する. false時は, irbを終了する. trueの
    時の動作は以下のようになる:
      入力中: これまで入力したものをキャンセルしトップレベルに戻る. 
      実行中: 実行を中止する.

--- conf.inf_ruby_mode = true/false
    inf-ruby-mode用のプロンプト表示を行なう. デフォルトはfalse.

--- conf.inspect_mode = true/false/nil
    インスペクトモードを設定する.
    true: インスペクトして表示する.
    false: 通常のprintで表示する.
    nil: 通常モードであれば, inspect modeとなり, mathモードの時は, non
	 inspect modeとなる.   

--- conf.math_mode
    参照のみ. bcモード(分数, 行列の計算ができます)かどうか?

--- conf.use_loader = true/false
    load/require時にirbのfile読み込み機能を用いるモードのスイッチ(デフォ
    ルトは用いない). このモードはIRB全体に反映される.

--- conf.prompt_c
    ifの直後など, 行が継続している時のプロンプト.

--- conf.prompt_i
    通常のプロンプト.

--- conf.prompt_s
    文字列中などを表すプロンプト.

--- conf.rc
    ~/.irbrcを読み込んだかどうか?

--- conf.use_prompt = true/false
    プロンプト表示するかどうか? デフォルトではプロンプトを表示する.

--- conf.use_readline = true/false/nil
    readlineを使うかどうか?
    true: readlineを使う.
    false: readlineを使わない.
    nil: (デフォルト)inf-ruby-mode以外でreadlineライブラリを利用しよ
         うとする.  
#
#--- conf.verbose=T/F
#    irbからいろいろなメッセージを出力するか?

--- cws, chws, irb_cws, irb_chws, irb_change_workspace [obj]
    objをselfとする. objが省略されたときは, home workspace, すなわち
    irbを起動したときのmain objectをselfとする.

--- pushws, irb_pushws, irb_push_workspace [obj]
    UNIXシェルコマンドのpushdと同様.

--- popws, irb_popws, irb_pop_workspace
    UNIXシェルコマンドのpopdと同様.

--- irb [obj]
    サブirbを立ちあげる. objが指定された時は, そのobjをselfとする.

--- jobs, irb_jobs
    サブirbのリスト

--- fg n, irb_fg n
    指定したサブirbにスイッチする. nは, 次のものを指定する.

      irb番号
      スレッド
      irbオブジェクト
      self(irb objで起動した時のobj)

--- kill n, irb_kill n
      サブirbをkillする. nはfgと同じ.

--- souce, irb_source  path
    UNIXシェルコマンドのsourceと似ている. 現在の環境上でpath内のスクリ
    プトを評価する.

--- irb_load path, prev

    Rubyのloadのirb版.

= システム変数

--- _  
    前の計算の実行結果を覚えている(ローカル変数).
--- __ 
    実行結果の履歴を覚えている.
    __[line_no]で、その行で実行した結果を得ることができる. line_noが負の
    時には、最新の結果から-line_no前の結果を得ることができる.

=  使用例

以下のような感じです.

  dim% ruby irb.rb
  irb(main):001:0> irb                        # サブirbの立ちあげ
  irb#1(main):001:0> jobs                     # サブirbのリスト
  #0->irb on main (#<Thread:0x400fb7e4> : stop)
  #1->irb#1 on main (#<Thread:0x40125d64> : running)
  nil
  irb#1(main):002:0> fg 0                     # jobのスイッチ
  nil
  irb(main):002:0> class Foo;end
  nil
  irb(main):003:0> irb Foo                    # Fooをコンテキストしてirb
					      # 立ちあげ
  irb#2(Foo):001:0> def foo                   # Foo#fooの定義
  irb#2(Foo):002:1>   print 1
  irb#2(Foo):003:1> end
  nil
  irb#2(Foo):004:0> fg 0                      # jobをスイッチ
  nil
  irb(main):004:0> jobs                       # jobのリスト
  #0->irb on main (#<Thread:0x400fb7e4> : running)
  #1->irb#1 on main (#<Thread:0x40125d64> : stop)
  #2->irb#2 on Foo (#<Thread:0x4011d54c> : stop)
  nil
  irb(main):005:0> Foo.instance_methods       # Foo#fooがちゃんと定義さ
					      # れている
  ["foo"]
  irb(main):006:0> fg 2                       # jobをスイッチ
  nil
  irb#2(Foo):005:0> def bar                   # Foo#barを定義
  irb#2(Foo):006:1>  print "bar"
  irb#2(Foo):007:1> end
  nil
  irb#2(Foo):010:0>  Foo.instance_methods
  ["bar", "foo"]
  irb#2(Foo):011:0> fg 0                      
  nil
  irb(main):007:0> f = Foo.new
  #<Foo:0x4010af3c>
  irb(main):008:0> irb f                      # Fooのインスタンスでirbを
					      # 立ちあげる.
  irb#3(#<Foo:0x4010af3c>):001:0> jobs
  #0->irb on main (#<Thread:0x400fb7e4> : stop)
  #1->irb#1 on main (#<Thread:0x40125d64> : stop)
  #2->irb#2 on Foo (#<Thread:0x4011d54c> : stop)
  #3->irb#3 on #<Foo:0x4010af3c> (#<Thread:0x4010a1e0> : running)
  nil
  irb#3(#<Foo:0x4010af3c>):002:0> foo         # f.fooの実行
  nil
  irb#3(#<Foo:0x4010af3c>):003:0> bar         # f.barの実行
  barnil
  irb#3(#<Foo:0x4010af3c>):004:0> kill 1, 2, 3# jobのkill
  nil
  irb(main):009:0> jobs
  #0->irb on main (#<Thread:0x400fb7e4> : running)
  nil
  irb(main):010:0> exit                       # 終了
  dim% 

= 使用上の制限

irbは, 評価できる時点(式が閉じた時点)での逐次実行を行ないます. したがっ
て, rubyを直接使った時と, 若干異なる動作を行なう場合があります.

現在明らかになっている問題点を説明します.

== ローカル変数の宣言

rubyでは, 以下のプログラムはエラーになります.

  eval "foo = 0"
  foo
  --
  -:2: undefined local variable or method `foo' for #<Object:0x40283118> (NameError)
  ---
  NameError

ところが, irbを用いると

  >> eval "foo = 0"
  => 0
  >> foo
  => 0

となり, エラーを起こしません. これは, rubyが最初にスクリプト全体をコン
パイルしてローカル変数を決定するからです. それに対し, irbは実行可能に
なる(式が閉じる)と自動的に評価しているからです. 上記の例では, 

  evel "foo = 0" 

を行なった時点で評価を行ない, その時点で変数が定義されるため, 次式で 
変数fooは定義されているからです.

このようなrubyとirbの動作の違いを解決したい場合は, begin...endで括って
バッチ的に実行して下さい:

  >> begin
  ?>   eval "foo = 0"
  >>   foo
  >> end
  NameError: undefined local variable or method `foo' for #<Object:0x4013d0f0>
  (irb):3
  (irb_local_binding):1:in `eval'

== ヒアドキュメント

現在のところヒアドキュメントの実装は不完全です. 

== シンボル

シンボルであるかどうかの判断を間違えることがあります. 具体的には式が完了
しているのに継続行と見なすことがあります.

=end

% Begin Emacs Environment
% Local Variables:
% mode: text
% comment-column: 0
% comment-start: "%"
% comment-end: "\n"
% End:
%


Man Man